こんな方におすすめ
- 「ととのう」の先にある新しいサウナ体験を味わいたい
- 名古屋・豊田エリアで話題の最新サウナを探している
- 薪ストーブ×蒸気×光の没入空間に身を委ねたい
- これまでにないサウナを体験してみたい
- madsaunistが手がけるサウナが好き
【本記事の信頼性】
・サウナスパ・健康アドバイザー
・Yahoo Japan クリエイター
・X(Twitter)フォロワー 6,800人以上
( ゆー@サウナ好き|サウナメディア運営)
・サウナ300施設 訪問
・サウナ歴5年
・都内を中心に週に2~3回サウナ活動
・サウナ旅経験あり
・最長5泊6日のサウナ旅
・フィンランド サウナ旅経験あり
豊田市に「SAUNA BUG(サウナバグ)」って新しいサウナ施設ができたって聞いたけど、感覚がバグるってどういうこと?本邦初のイマーシブサウナってどんな感じなんだろう?
梅坪駅から徒歩約5分の立地で、車でもアクセスしやすい施設です。日本最大級クラスの薪ストーブと、サウナ室の中で氷水を浴びる「BUGクナイプ」は、想像以上のインパクト。料金からサウナ室の中身、コンセプトまで、徹底的にレビューしていきます。
2026年5月12日、愛知県豊田市陣中町に本邦初のイマーシブサウナ「SAUNA BUG(サウナバグ)」がグランドオープンしました。

日本最大級クラスの薪ストーブ、サウナ室内で氷水を浴びる「BUGクナイプ」、培養室を思わせる内気浴スペースを備える、東海エリア最注目の都市型イマーシブサウナです。総合プロデュースは「Saunner of the Year 2024」を受賞したmadsaunist(マッドサウニスト)が担当しています。
ここは単に新しい、というだけのサウナ施設ではありません。隅々までこだわりが詰まった、明確な意思を持った空間でした。他ではできない体験をしてみたい方。本気で気持ちよくなれるサウナを探している方。そんな方の背中を押せたら嬉しいです。
本記事では、メディアプレビューで実際にお邪魔してきた体験をもとに、料金・アクセス・サウナ室・水風呂・BUGクナイプ・コンセプトまで、行く前に知りたい情報をまとめました。
それではどうぞ。
SAUNA BUG(サウナバグ)の基本情報
SAUNA BUGは、愛知県豊田市陣中町に2026年5月12日にグランドオープンした男性専用のイマーシブサウナです。最寄りは名鉄三河線の梅坪駅から徒歩約5分。豊田市駅からも徒歩圏内で、車でも国道419号・513号からアクセスしやすい立地となっています。

豊田と聞くと「名古屋から少し遠いかな?」と感じる方もいるかもしれませんが、実は名古屋からのアクセスは想像以上に良好です。
豊田は初めて訪れたのですが、電車なら名古屋市営地下鉄鶴舞線から名鉄豊田線への直通電車に乗ってしまえば、乗り換え1回で梅坪駅まで約1時間でした。
運営するのは、同じ豊田市で川サウナ「Sauna Base SHIFUKU」を展開する株式会社しふくのとき。Sauna Base SHIFUKUは2023年の開業以来、累計利用者が2万人を突破した人気施設で、SAUNA BUGはその2店舗目にあたります。

代表の船屋隼さんは富山県出身で、前職は川崎重工業でボーイング機などの航空機製造に従事していた経歴の持ち主。コロナ禍を機にサウナ事業での起業を決意し、「材料・流体・熱力学」の知見と、ものづくりの改善思想を、サウナの体験設計に落とし込んでいる異色の経歴を持つオーナーです。
SAUNA BUGの施設情報を表にまとめておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | SAUNA BUG(サウナバグ) |
| 住所 | 〒471-0079 愛知県豊田市陣中町2丁目4番地7 |
| アクセス | 名鉄三河線「梅坪駅」から徒歩約5分/愛知環状鉄道「愛環梅坪駅」から徒歩約13分/車は国道419号・513号経由 |
| 営業時間 | 平日12:00〜24:00/土日祝10:00〜24:00 |
| 料金(平日) | 60分1,200円/90分1,500円/120分1,800円(以降30分ごと+300円) |
| 料金(土日祝) | 60分1,400円/90分1,800円/120分2,200円(以降30分ごと+400円) |
| サウナ室温度 | 85度(薪ストーブ、madsaunist製スチームジェネレータ搭載・収容33人) |
| 水風呂温度 | 16度/8度(各収容6人・水深90cm) |
| 利用条件 | 男性専用(レディースデイ定期開催予定) |
| 駐車場 | 店舗駐車場14台、第二6台、第三6台の計26台の無料駐車場あり |
| 公式HP | https://sauna-bug.com/ |
施設のコンセプトとして掲げられているのが「本邦初のイマーシブサウナ」。
熱・蒸気・光・音・水を一体的に設計し、従来のサウナ体験の延長ではなく、感覚そのものを揺さぶることを目指して作られた空間。
総合プロデュースを担当しているのは、madsaunist(マッドサウニスト)。あらゆるサウナのモノ・コトを探求し、新しいサウナ体験を多種多様なアプローチで表現するクリエイティブチームです。2024年には「Saunner of the Year 2024」を受賞しており、関わった施設はことごとく話題の中心になってきた実績を持つチームです。
私自身、メディアプレビューに足を運ぶ前から気になっていた施設でしたが、実際に現地で空間を見て、運営の方の話を聞いて、想像していた以上のこだわりが詰まった施設だと実感しました。ここから先は、設備からコンセプトまで、SAUNA BUGの全貌を順番にお伝えしていきます。
SAUNA BUGは本気で「新しいサウナの形」を提示しに来ている施設です。
SAUNA BUGの世界観
メディア向けプレビューで配布された冊子の中に、SAUNA BUGの世界観を語る詩と、madsaunistからのSTATEMENTが収められていました。
「このストーリーがイマーシブサウナの核になる部分で、本当はSAUNA BUGを体験する前に読んでほしい」と総合演出のUKさんは語ります。

ここからは詩とSTATEMENTを引用しつつ、SAUNA BUGの世界観を深掘りしていきます。少し読み応えのある内容なので、サクッと施設情報を確認したい方はこちらから施設情報へジャンプ(該当箇所へ移動します)してください。
ただ、ここを読んでから施設のセクションを読み返すと、SAUNA BUGの設備や演出の意味が、違った深さで見えてくるはずです。
SAUNA BUGの世界観
未来学者レイ・カーツワイルは予言したシンギュラリティ
特異点はすぐそこまで来ていると だがそれは未来の話ではなかった
判断は冷徹な演算に委ねられた 思考は効率の檻に収められた 感情は不要なノイズとして間引かれた
季節の移ろい 自然界の声音 生と死 それらは確かに存在していた
だがそれを感じ取る回路は沈黙していた 対話は処理へと置き換えられた 尊厳も痛みも 誰にも看取られぬまま摩耗していった
輪郭を持たない空虚 それを埋めるため 強制停止されたヒトは 逃避そのものを 自分たちの手で立ち上げることを選んだ
打ち捨てられた廃材、寄せ集めの知恵 正しさが行き届きすぎた文明の隙間に 人が集まり行動として立ち上がった場所
ー 正しいだけが正しさではない
自らをバグらせる ゼロ値に至る 再起動を試みる
錆び付いた鉄 剥き出しの配管 噴き出す蒸気 歪んだノイズ
// SAUNA BUG / REBOOT_0
それは空虚から這い出した痕跡であり 高度文明に適応しすぎた個体が 自らをリマインドするための回路である
ここには正しさも最適解も存在しない
ただ 熱がある 蒸気がある 剥き出しの呼吸がある
そして 再起動した感覚が 静かに拍動し始める
これは どこかの平行世界で起きた 架空の物語である
madsaunistのコメント
SAUNA BUGの世界観は、流行や傾向から組み立てたものではありません。
マッドサウニストとして多くの空間と向き合う中で、体験は増え、演出は洗練されているにもかかわらず、それらの多くが消費される前提で設計され、次々と更新され、忘れ去られていく現状に、どうしても拭えない違和感がありました。
わかりやすく、心地よく、短時間で理解できるものが正解として積み重なっていくほど、真に人の感覚に深く触れているものは、どれだけ残っているのか。その問いから、目を逸らすことはできませんでした。
故にSAUNA BUGでは、手触りの良い答えも、整った物語も用意せず、思考が意味を与える前に、身体が反応してしまう強度を、あえて残しています。
光や音も、盛り上げるための装飾ではなく、空間そのものを日常とは異なる位相に置き、簡単に理解できない状態へ引きずり込むための構成です。
SAUNA BUGは、正しすぎる現実の中で削ぎ落とされてきた感覚を、一度バグらせ、ゼロ値まで引き戻すための機能として構成しました。
これは、マッドサウニストとして最初に世に出すコンセプトサウナであり、流行にも市場の期待にも寄りかからない代わりに、明確な意思を持った空間です。
ここで起きた変化に、どう向き合うかは個々に委ねたい。 そして、この空間を出たあと、世界が少しだけ違って見えてしまったなら
ー それが、SAUNA BUGがこの場所に残した痕跡なのでしょう。
madsaunist
浴室館内|赤いネオン「SAUNA BUG」が浴室全体を支配する没入空間
サウナ室に入る前に、館内全体の空気感を共有します。施設に入って浴室エリアに足を踏み入れた瞬間、目に飛び込んでくるのが、壁面に大きく光る赤いネオンサインの「SAUNA BUG」の文字です。
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新技術で実現したというLEDネオンが、波板の壁を背景にしっかり光っていて、ここからもう、普通のサウナとはちょっと違う世界が始まっているのが伝わってきます。
浴室の真ん中には、八角形の水風呂が2つ並んでいます。

見た目以上に深さもあって、水面には「SAUNA BUG」のネオンが揺らぎながら映り込んでいる。水風呂に入る前から、もう視覚的に楽しい空間です。
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床も素材感を活かした剥き出しの仕上げになっていて、足裏から伝わる感触まで空間の一部として作り込まれているのが分かりました。
そして、壁面に光る「SAUNA BUG」ネオンのすぐ下に広がっているのが、畳敷きの内気浴スペース。剥き出しの床から一転して、柔らかな畳が敷かれています。サウナと水風呂を楽しんだあとに、自然と体が向かいたくなる場所になっていました。
水風呂を出てすぐ畳の上に倒れ込める、この動線設計が個人的にはたまらなかったです。
天井を見上げると、意図的に張り巡らされた配管が走り、その間からフィラメント電球がぽつぽつと吊り下がっています。

これらのライト、なんとフィラメント一つひとつの明るさを個別に調整できる仕様になっているそうです。光に細かい強弱がつくことで、空間にぐっと奥行きが生まれています。
そして、ぱっと見では機能的に見える天井の配管。UKさんが教えてくれたところによると、実はその大半は世界観を演出するためのもので、一部を除いてサウナの機能としては使われていないのだそうです。

配管ひとつまで、空間の世界観を作る装置として配置されている、と聞いた時には素直に驚きました。
公式が「サイバーパンクの残光と和の静けさが融合した世界観」と表現しているのですが、その世界観は、まさに浴室全体の作りにぎゅっと詰まっているなと感じました。
ベトナムから取り寄せた提灯と、和を再構築するネオジャパネスク
館内の演出で印象に残ったのが、天井から吊り下がっている提灯の存在です。

赤い大型の提灯と、青地に鶴や花が描かれた色鮮やかな提灯。聞くところによると、これらはベトナムから取り寄せたものだそうです。日本の伝統的な提灯ではなく、あえて異国のテクスチャを持つランプを使うことで、和の文脈を一度バラして再構築する。SAUNA BUGが掲げる「ネオジャパネスク」という世界観の核を担っているアイテムです。

赤い提灯が天井全体を染めて、その合間に青の提灯が差し色として浮かぶ。聞いた話では、この提灯の並び方ひとつ取っても、最も良い配置を検討に検討を重ねたそうです。

フィラメント電球の暖色と、LEDネオンの赤、そして提灯の混色が重なり合って、館内全体が現実とフィクションの境い目みたいな、不思議な色合いに包まれていました。
ちなみに、このベトナムランタンの電球、なんと全部形が違うものを使っていて、ワット数もバラバラなんだそうです、
本場の夜市って、長く営業していく中で電球が少しずつ交換されていくので、年月が経った電球は灯りが弱くなって、新しい電球は明るくて、自然なコントラストが生まれるんだそうです。
SAUNA BUGは、それを最初から技術で再現していると聞いて、、ここまでやるのか、と脱帽でした。
浴室の奥に広がる、内気浴スペースとシャワー室
浴室の奥には、培養室を思わせる内気浴スペースが用意されています。光と音が空間全体を覆っていて、椅子に身を委ねるだけで没入感がじわじわ広がっていく、SAUNA BUGの世界観を体内に取り込むためのゾーンです(詳細は後ほどの内気浴セクションでお伝えします)。
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そして、もう一つ触れておきたいのがシャワー室。
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正直、シャワー室まで世界観を貫いているサウナ施設は、なかなかありません。SAUNA BUGのシャワー室は、深いブルーの床と壁、剥き出しの配管、そして1灯のフィラメント電球。シンプルなのに、ひとつの小さな宇宙みたいな空間でした。
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シャワーを浴びるという日常的な動作の中にも、「バグる」体験の余韻が漂っている。こういう細かいところまで手を抜かない作り込みが、SAUNA BUGの世界観をしっかり成立させているのだと感じました。
サウナ室|日本最大級クラスの薪ストーブが鎮座する没入型蒸気空間
SAUNA BUGの心臓部となるのが、収容33人の薪ストーブのスーパーヒーテッドスチームサウナです。
スーパーヒーテッドスチームは過熱水蒸気という意味です。
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メディアプレビューでサウナ室に足を踏み入れて、まず目を奪われたのが薪ストーブの存在感でした。日本最大級クラスといわれるサイズで、写真で見るのと実物を目の前にするのとでは、まったく印象が違います。
ストーブが空間の主役として、サウナ室全体がその存在感を引き立てるように作られているのが、ひと目で伝わってきました。

ストーブを取り囲むのは、特注のストーブガード。意匠性と機能性を兼ね備えた、唯一無二の造形になっていて、サウナ室の中心にオブジェのように鎮座している佇まいが印象的でした。
初代iPhoneの研磨を担った職人が仕上げたスチームジェネレーター
サウナ室には、madsaunist製の特注スチームジェネレーターが存在感を放ちながら鎮座しています。

なんとこれ、初代iPhoneの研磨を担った職人さんが手がけたものなのだそう。
サウナ用の機材というより、まるで工業デザインの作品みたいな質感でした。横に細かい筋がずらっと並ぶ「ヘアライン加工」という技術が採用されていて、表面の磨かれた光沢と、剥き出しのままの構造のかっこよさが、サウナ室の中でも自然と目を引きます。
ヘアライン加工というのは、金属の表面に細い線が並ぶ独特の仕上げのこと。なんと、初代iPhoneの背面の鏡面磨き上げを担った職人さんが、自らこの加工を施してくれたのだそうです、、

サウナ室の中の機材1つに、ここまで職人技を仕込んでくるのか、、と、目の前で見て改めてSAUNA BUGの本気度を感じました。
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ケンズメタルワーク製の薪ストーブが生み出す圧倒的な熱量と、このスチームジェネレーターによる繊細な温湿度コントロール。この2つが組み合わさることで、SAUNA BUGの基礎体感となる「熱々潤々で呼吸がしやすい」熱環境が作られているのだと、運営の方からお話を聞きました。
madsaunistによる石積み。サウナ室の中心で堂々と存在感を放っていました。蒸気を生み出す、SAUNA BUGの心臓部です。

熱源・薪・温湿度コントロールへの本気の作り込み
ここからの話は、サウナ好きならきっと痺れるはずです。
サウナ室の熱源は、日本に3機しか存在しないという特注の薪ストーブ。燃やす薪は滋賀県から仕入れたものを使用しており、含水率まで一本一本管理しているとのこと。ストーブ・薪・水分量という、燃焼に関わる3つの要素を、それぞれの最高解像度で揃えてきている設計です。
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温度設定は85度〜90度。数字だけ聞くと「思ったより低め?」と感じるかもしれませんが、ここに「熱圧を感じるサウナ室」というコンセプトが組み込まれています。madsaunist特製のスチームジェネレーターで過熱水蒸気を発生させ、湿度を高くキープすることで、温度以上の体感を生み出している設計です。
さらに、空気の循環を強制的に管理しており、0%から100%まで1%単位で調整できる仕組み(「MAD式吸排気システム」)になっているそうです。気候に合わせて毎日セッティングを変えていくスタイルで、テントサウナで長年やってきた代表の船屋隼さんならではのノウハウが詰め込まれています。
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薪の含水率、ストーブの輻射熱、薪の組み方のセッティング、そして温度と湿度のコントロール。これらを総合的に管理することで、SAUNA BUGのサウナ室は「熱々うるうるで呼吸がしやすい」と評される独自の体感を実現しています。
薪を1本ずつ管理して、空気を1%単位で調整しているなんて、ここまで作り込まれた都市型サウナ、なかなか出会えません。
BUGクナイプ|サウナ室の中で氷水を浴びる、SAUNA BUGを象徴する独自体験
ここからがSAUNA BUGの一番の見どころです。サウナ室の中には、淡く光を湛えた冷水が、まるで泉のような存在感を放っていました。
通常のサウナでは、サウナ室を出てから水風呂に入る、というのが多くの方のルーティン。でもSAUNA BUGは、サウナ室を出ずに、その場で氷水を浴びるという独自の体験が用意されています。それが「BUGクナイプ」です。
仕組みはシンプル。サウナ室の中に氷の入った木桶を持ち込み、水を汲み、そのまま冷水を一気に身体に浴びる。この体験、madsaunistが提唱する独自のクナイプ思想と、SAUNA BUGの空間・熱環境とを緻密に組み合わせて作り上げられたもの。

何がそんなに違うのかというと、サウナを出ずに身体を冷やせる、という点。普通のサウナだと、サウナ室を出て、歩いて、水風呂に入る。この間に身体の熱は少しずつ抜けていきます。一方でBUGクナイプは、サウナ室の中で冷水を浴びて、そのまままた熱に包まれる。

冷たい水で表面の熱を一気に冷ましたあとも、サウナの熱が再び身体を芯から温めてくれます。これを何度か繰り返すと、温・冷・温・冷とミルフィーユのように層が重なっていく、不思議な感覚になっていきます。
普通のサウナの「温まる→冷やす」という単純な流れとは違う、SAUNA BUGならではの体験です。
運営の方からこの仕組みを説明いただいた時、サウナで普段感じている不思議な感覚が、ようやく言語化された気がしました。
正直、文章で説明するとなかなか伝わりづらい体験だと思います。ただこれは、SAUNA BUGの「バグる」というコンセプトを象徴する仕掛けで、ここを目的に行く価値が十分にある体験です。
水風呂|16度と8度の2種類で温冷の振れ幅を最大化
サウナ室を出ると、水風呂が2つ並んでいます。

ひとつ目は、16度・収容6人のスタンダード水風呂。サウナに慣れていない方からサウナ好きまで、誰でも気持ちよく入れる温度帯です。ふたつ目は、8度・収容6人のシングル水風呂。サウナでしっかり温まったあとに、一気にクールダウンしたい時に頼りになる温度です。

8度というと身構える数字ですが、SAUNA BUGの場合は直前のBUGクナイプでサウナ室の中ですでに冷水を一度浴びる動線になっていて、なおかつ身体の芯までしっかり温まった状態で水風呂に入ることになるので、思っていたよりすっと入れるはずです。
どちらも水深80〜110cmと、立ったままでも肩までしっかり浸かれる設計です。全身を一気に水に沈められるので、深い水風呂が好きなサウナ好きには嬉しいポイント。現地で覗き込んだ時、想像以上の深さで、これは存分に沈み込めるなと、入る前からテンションが上がりました。
そしてもう一つ、見逃せないポイントが。水風呂の外面は、なんと先ほどのスチームジェネレーターと同じく、初代iPhoneの研磨を担った職人さんの手によって磨き上げられているのだそうです。
スチームジェネレーターだけじゃなく、水風呂の外面まで同じ職人さんの手が入っているなんて、、SAUNA BUGの細部へのこだわりがすごいです。
内気浴|培養室を思わせる、感覚を再起動させるための空間
サウナ室と水風呂を経た身体を受け止めるのが、内気浴スペースです。
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「培養室を思わせる」と公式が表現しているのですが、足を踏み入れてみて、たしかにこの言葉がぴったりだなと感じました。
光と音が空間全体を包み込み、椅子に身を預けるだけで、外気浴とはまったく違うタイプの没入感が、じわじわと広がっていきます。
サウナ室と同じ世界観がそのまま続いていて、ここで身体を冷やしている時間そのものが、体験の一部として作り込まれているのが伝わってきました。
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SAUNA BUGには外気浴スペースはありません。でも、この内気浴スペースは「ただ身体を冷ますための場所」ではなく、「感覚を立ち上げ直すための空間」として作り込まれている。一般的なサウナ施設の内気浴とは、目的そのものが違う場所だと感じました。
館内には、この内気浴スペースとは別に、もうひとつ用意されている休憩空間があります。それが、公式が「ネオジャパネスク」と表現する休憩スペースです。

ホログラム演出とネオンサイン、そして防水畳を組み合わせた、他のサウナ施設ではなかなか出会えない独特の世界観の休憩スペースです。
個人的にこの畳のスペースで横になれるのがSAUNA BUGを最も感じられる休憩の仕方だと感じました。
実はこの防水畳、施設の形に合わせて作られた特注品なのだそうです。既製品ではなく、SAUNA BUGの空間にぴったり収まるように一から作られた畳。床に寝転がる時間にまでこだわっている、SAUNA BUGらしいエピソードでした。

「畳ひとつにも、ちゃんとこだわってるんですよ」と防水畳を見せてくれた総合演出のUKさん。SAUNA BUGの空間に合わせた特注品です。
枕に頭を預けながら、光と、言葉にしづらい不思議なサウンドに包まれていると、現実と非現実の境界が、少しずつ曖昧になっていくような感覚に引き込まれます。
男性専用ながらレディースデイの定期開催も予定
男性専用施設ではありますが、レディースデイの開催も予定されているそうなので、女性サウナーもSAUNA BUGを体験できるタイミングは今後増えていく流れです。気になっている女性の方は、SNSや公式LINEで最新情報をチェックしておくのがおすすめです。

公式LINEの友達追加から行う完全予約制です。事前にLINE登録を済ませてから訪問する流れなので、行く予定の方は、早めに友達追加だけ済ませておくのがおすすめです。
メディアプレビュー収録|SAUNA BUGをつくった3人が語った「バグる」の正体
メディアプレビューは、2026年5月7日と8日の2日間にわたって開催されました。私が参加したのは、初日となる5月7日。本稿はその日のレポートをもとにお届けしています。

当日のメインコンテンツとして用意されていたのが、SAUNA BUGを立ち上げた中心メンバーによるトークセッションでした。総合演出を担ったmadsaunistとオーナーの船屋さんによるPodcast公開収録に、その場でのクロストークが組み合わさったプログラム構成です。
5月7日に登壇したのは、以下の3名でした。
登壇者
- 運営代表の船屋隼さん
- 総合演出を担当したmadsaunistのUKさん
- 戦略・マーケティングを担うmadsaunistのYASさん
- MC 中元大介さん
船屋隼さん|「サクラダファミリアのように、今後も進化していく」
最初に語ってくれたのは、SAUNA BUGの運営代表である船屋隼さんでした。

構想から1年半。SAUNA BUGはまだ完成形ではなく、サクラダファミリアのように、これからも進化を続けていく場所なのだそうです。グランドオープンを迎えた今もなお「完成」と捉えていない、その言葉に、施設への本気度がにじんでいました。
立ち上げのきっかけは、madsaunistの存在だったそうです。船屋さんにとってmadsaunistは、まさに師匠のような存在。繋がりはおよそ3年になります。
「もう一店舗やりたい」と船屋さんが考えていたタイミングで、UKさんに相談を持ちかけたことが、SAUNA BUGの始まりだったといいます。そこから、ゼロベースで施設の構想が動き出していきました。
総合演出UKさん|「ととのわせる気はない。感覚をゼロに戻す」
次に話してくれたのが、SAUNA BUGの総合演出を担当したmadsaunistのUKさんです。

UKさんは、2010年の上海万国博覧会で故・堺屋太一さんに師事し、堺屋さんが総合プロデュースを務めた「Japan Industry Pavilion」で、当時史上最年少の専属舞台監督を務めた経歴を持つ総合演出家。エンタメ業界での演出技術と、サウナへの深い知見を掛け合わせて、これまでにないサウナ体験を生み出し続けているクリエイターです。
UKさんが最初に強調していたのが「イマーシブさ」と「没入型」というキーワード。視覚と聴覚を全方位から包み込み、ととのわせる気はない、ととのいだけが正解ではない、感覚を一度ゼロに戻す、というのがSAUNA BUGの設計思想だと語ってくれました。

そして、SAUNA BUGを象徴する仕掛けが、サウナ室の中にあるBUGクナイプ。

UKさんいわく、ここで表現したかったのは「水感」「泉感」だといいます。本格的にBUGクナイプを浴びる前に、まずは中をのぞいて、手で水をサワサワとさわってほしい。それだけで、これからどんなイマーシブな体験が始まるのかが、肌で伝わってくるはずだ、と。

UKさんは、メディアプレビューの一日を通して施設を丁寧に案内してくださいました。設備のひとつひとつ、空間の細部、コンセプトの裏側、そのすべてに込められたこだわりポイントを、絶えず言葉にして伝えてくれたのが印象的。聞けば聞くほど、隅々まで意図が詰め込まれた施設なのだと実感が深まっていく時間でした。
戦略・マーケティング担当YASさん|「アートとしてのサウナ、そして施設への愛が方向性を決める」
3人目に話してくれたのが、madsaunistで戦略とマーケティングを担うYASさんです。

YASさんはアステラス製薬、Deloitte、EY Parthenonを経て独立した戦略コンサルタント・マーケター。フィンランド大使館公認のFinland Sauna Ambassadorという肩書きも持つ、サウナをビジネスとカルチャーの両面から見ているキーパーソンです。
そんなYASさんが切り出したのは、「良いサウナとはどんなサウナか」という、サウナの評価軸の話でした。

世の中でサウナが評価されるとき、よく使われるのは「きれい」「清潔」「シンプル」「熱い」「コスパが良い」といった分かりやすい言葉です。たしかにこれらの基準があれば、サウナの良し悪しはある程度は語れます。でも、本当に良いサウナ体験というのは、こうした言葉だけでは語りきれない部分にこそあるのではないか。YASさんはそう投げかけてくれました。
YASさんの感覚としては、サウナは数値や形容詞で測りきれるものではなく、むしろアートに近いもの。だからこそ、SAUNA BUGはアートとして評価してもらえる施設を目指している、と語ってくれました。

「お金をかければ良いサウナが作れる」からの脱却
ここからの話は、特に印象に残ったパートでした。
最近のサウナ業界には、お金をかければ良いサウナが作れる、という空気が少なからずあるのではないか。設備への投資額、温度、水風呂の数。お金をかけられるかどうかで「サウナの良さ」が決まってしまう。そんな状況に、SAUNA BUGはあえて違う答えを出そうとしている、というのがYASさんの考えでした。
だからこそ、サウナをアートのような存在として作りたかった。アートの世界には、お金では測れない価値があります。サウナにも本来そういう価値があるはずで、SAUNA BUGはそれを空間として形にする挑戦なのだ、というのがYASさんの言葉でした。
「いいサウナ=設備が豪華なサウナ」って、確かに、いつの間にか暗黙のルールになっている気がします、、それに真正面から問いを投げかける姿勢って、素敵だなと思いました。
SaunoAから伺ってみた、SAUNA BUGの今後の方向性
ここで、私からもYASさんに直接質問を伺ってみました。
数字で測る進化なら、サウナ室や水風呂の数を増やす、温度を上げる、設備をアップグレードする、といった方向が見えてくると思いますがでもSAUNA BUGは、その軸では進化しないはず。だとしたら、これから目指す方向性って、どんなものになるんでしょうか?
YASさんの答えは、想像以上にシンプルでした。
最終的には、オーナーの船屋さんがこの施設にどれだけ愛を注げるか、そしてお客さんのことをどれだけ考えられるか。そこから方向性は見えてくるものだと思っている、と教えてくれました。
設備の数や温度のような分かりやすい軸ではなく、船屋さんがSAUNA BUGに注ぐ愛情の深さと、お客さんへの想像力。それがこの施設の進化を決めていく。
そして、こう付け加えてくれました。「自分たちとしても、これは一つの挑戦だと思っている」と。
船屋さんからのメッセージ|「誰が来てもバグれる施設に」
トークセッションの最後に、もう一度、運営代表の船屋さんからメッセージがありました。

ヴィジュアルだけ見ると、サウナ初心者の方には少し入りにくい雰囲気に感じるかもしれない。でも、SAUNA BUGは初心者の方が来ても楽しめるように、しっかりと作り込んでいる。誰が来てもバグれる施設として、楽しみにしてくれたら嬉しい、と語ってくれました。
船屋さんがSauna Base SHIFUKUを開業したのは、2023年。その時点ですでに「豊田の街を盛り上げる」という想いを公言してきた方です。今回のSAUNA BUGは、その2店舗目。SHIFUKUで届けてきた自然の中での川サウナ体験とは別の角度から、豊田に新しいサウナの選択肢を加える存在となります。

豊田市はもともとサウナ専門施設が少なかったエリア。そこに、本邦初のイマーシブサウナという最先端の施設を持ち込むのだから、街への影響もきっと大きいはずです。
施設のヴィジュアルから受ける尖った印象とは裏腹に、「誰が来ても楽しめる場所にしたい」というスタンス。このギャップが、SAUNA BUGの懐の深さだなと感じました。

サウナ後の神経を冷却で切り替える「BUGアイシング」
SAUNA BUGが導入しているユニークな仕掛けが、「BUGアイシング」と呼ばれる冷却メソッドです。

開発したのは、madsaunistメンバーで現役医師でもあるYsKさん。サウナで温まった身体を、ピンポイントで冷やすことで、感覚を一気に切り替える独自のアプローチが組み込まれています。
やり方は、4ステップ
- タオルをよく絞る
- 中央にクラッシュアイスを少量置く
- タオルを三つ折りにくるむ
- 鼻と頬に乗せ、耳の下から後頭部に巻く
氷は少量で十分なのがポイントなのだそう。SAUNA BUGでは浴槽内にクラッシュアイスが用意されているので、「BUGアイシング」もその場で試せる仕組みです。
私自身はメディア向けプレビュー時点ではまだ試せていないので、次回ぜひ自分の身体で体感してみたいと思っています!
利用にあたっては、施設側の案内に従って、無理のない範囲で楽しむのが基本。少しでも不安がある場合は、スタッフの方に相談すると安心です。

まとめ|「ととのう」の先を体感したい方へ
ここまでSAUNA BUGについて、設備からコンセプトまで詳しくお伝えしてきました。
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日本最大級クラスの薪ストーブ、サウナ室内で氷水を浴びる「BUGクナイプ」、初代iPhoneの研磨職人が仕上げたスチームジェネレーター、水風呂、培養室を思わせる内気浴スペース、そしてホログラム×ネオン×防水畳のネオジャパネスクな休憩空間。
一つひとつの設備に、madsaunistの「バグらせる」という設計思想と、エンジニアバックボーンを持つ船屋さんの本気の作り込みが、しっかりと貫かれている施設でした。
熱源は、日本に3機しかない特注の薪ストーブ。薪は滋賀県から仕入れ、含水率まで管理。空気の循環は「MAD式吸排気システム」により1%単位で調整。ここまでセッティングに向き合っている都市型サウナには、なかなか出会えません。
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正直、近年のサウナシーンは「ととのう」という言葉が広がって、サウナ体験の楽しみ方も多様になってきました。そんな中で、ここまで明確な意思を持って新しいサウナ体験を提示してくれる施設は、本当に貴重です。
サウナのマンネリ化を感じている方、本気で気持ちよくなれる場所を探している方、イマーシブサウナの最先端を体感したい方、madsaunistが手がける空間に興味がある方には、ぜひ一度足を運んでみてほしい施設。豊田市・名古屋エリアのサウナ巡りに、新たな選択肢が加わりました。

「サクラダファミリアのように進化していく」と船屋さんが語っていたSAUNA BUG。これからどんな進化を遂げていくのか、これからの変化も含めて楽しみにしていきたい施設です。
最後に、SAUNA BUGの根底にあるmadsaunistの世界観についても、ぜひ読み返してみてください。施設を一通り知ったあとに読むと、また違った理解が立ち上がるはずです。
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