こんな方におすすめ
- 「ととのう」の先にある新しいサウナ体験を味わいたい
- 名古屋・豊田エリアで話題の最新サウナを探している
- 薪ストーブ×蒸気×光の没入空間に身を委ねたい
- これまでにないサウナを体験してみたい
- madsaunistが手がけるサウナが好き
【本記事の信頼性】
・サウナスパ・健康アドバイザー
・Yahoo Japan クリエイター
・X(Twitter)フォロワー 6,800人以上
( ゆー@サウナ好き|サウナメディア運営)
・サウナ300施設 訪問
・サウナ歴5年
・都内を中心に週に2~3回サウナ活動
・サウナ旅経験あり
・最長5泊6日のサウナ旅
・フィンランド サウナ旅経験あり
豊田市に「SAUNA BUG(サウナバグ)」ができたって聞いたけど、感覚がバグるってどういうこと?本邦初のイマーシブサウナってどんな感じなんだろう?
梅坪駅から徒歩約5分の立地で、車でもアクセスしやすい施設です。日本最大級クラスの薪ストーブと、サウナ室の中で氷水を浴びる「BUGクナイプ」は、想像以上のインパクト。料金からサウナ室の中身、コンセプトまで、徹底的にレビューしていきます。
2026年5月12日、愛知県豊田市陣中町に本邦初のイマーシブサウナ「SAUNA BUG(サウナバグ)」がグランドオープンしました。

日本最大級クラスの薪ストーブ、サウナ室内で氷水を浴びる「BUGクナイプ」、培養室を思わせる内気浴スペースを備える、東海エリア最注目の都市型コンセプトサウナです。総合プロデュースは「Saunner of the Year 2024」を受賞したmadsaunist TOKYOが担当しています。

結論から言うと、ここは単なる新しいサウナ施設ではなく、「ととのう」という言葉そのものを一度バグらせ、感覚を再起動させてくれる、明確な意思を持った空間でした。
サウナのマンネリ化を感じている方、本気で気持ちよくなれるサウナを探している方の背中を押せたら嬉しいです。
本記事では、メディアプレビューで実際にお邪魔してきた体験をもとに、料金・アクセス・サウナ室・水風呂・BUGクナイプ・コンセプトまで、行く前に知りたい情報をまとめました。
それではどうぞ。
SAUNA BUG(サウナバグ)の基本情報
SAUNA BUGは、愛知県豊田市陣中町に2026年5月12日にグランドオープンした男性専用のコンセプトサウナです。最寄りは名鉄三河線の梅坪駅から徒歩約5分。豊田市駅からも徒歩圏内で、車でも国道419号・513号からアクセスしやすい立地となっています。

豊田と聞くと「名古屋から少し遠いかな?」と感じる方もいるかもしれませんが、実は名古屋からのアクセスは想像以上に良好です。
豊田は初めて訪れたのですが電車なら、名古屋市営地下鉄鶴舞線から名鉄豊田線への直通電車に乗ってしまえば、乗り換え1回で梅坪駅まで約1時間でした。
運営するのは、同じ豊田市で川サウナ「Sauna Base SHIFUKU」を展開する株式会社しふくのとき。Sauna Base SHIFUKUは2023年の開業以来、累計利用者が2万人を突破した人気施設で、SAUNA BUGはその2店舗目にあたります。

代表の船屋隼氏は富山県出身で、前職は川崎重工業でボーイング機などの航空機製造に従事していた経歴の持ち主。コロナ禍を機にサウナ事業での起業を決意し、「材料・流体・熱力学」の知見と、ものづくりの改善思想を、サウナの体験設計に落とし込んでいるという少し変わったバックボーンを持っています。
SAUNA BUGの施設情報を表にまとめておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | SAUNA BUG(サウナバグ) |
| 住所 | 〒471-0079 愛知県豊田市陣中町2丁目4番地7 |
| アクセス | 名鉄三河線「梅坪駅」から徒歩約5分/愛知環状鉄道「愛環梅坪駅」から徒歩約13分/車は国道419号・513号経由 |
| 営業時間 | 平日12:00〜24:00/土日祝10:00〜24:00 |
| 料金(平日) | 60分1,200円/90分1,500円/120分1,800円(以降30分ごと+300円) |
| 料金(土日祝) | 60分1,400円/90分1,800円/120分2,200円(以降30分ごと+400円) |
| サウナ室温度 | 100度(薪ストーブスチームサウナ・収容33人) |
| 水風呂温度 | 16度/8度(各収容6人・水深80〜110cm) |
| 利用条件 | 男性専用(レディースデイ定期開催予定)/公式LINE友達追加必須・完全予約制 |
| 駐車場 | 第1駐車場・第2駐車場あり |
| 公式HP | https://sauna-bug.com/ |
施設のコンセプトとして掲げられているのが「本邦初のイマーシブサウナ」という言葉です。
熱・蒸気・光・音・水を一体的に設計し、従来のサウナ体験の延長ではなく、感覚そのものを揺さぶることを目指して作られた空間。
総合プロデュースを担当しているのは、madsaunist TOKYO。あらゆるサウナのモノ・コトを探求し、新しいサウナ体験を多種多様なアプローチで表現するクリエイティブチームです。2024年には「Saunner of the Year 2024」を受賞しており、関わった施設はことごとく話題の中心になってきた実績を持つチームです。

正直、プレスリリースの段階では「サウナ室の中で氷水を浴びる」というキーワードだけでもう気になっていたのですが、実際に現地で空間を見て、運営の方の話を聞いて、納得しました。
ここは本気で「新しいサウナの形」を提示しに来ている施設です。
浴室館内|赤いネオン「SAUNA BUG」が浴室全体を支配する没入空間
サウナ室に入る前に、館内全体の空気感を共有します。施設に入って浴室エリアに足を踏み入れた瞬間、目に飛び込んでくるのが、壁面に大きく光る赤いネオンサインの「SAUNA BUG」の文字です。
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新技術によって実現したというLEDネオンが、波板の壁を背景に強烈な存在感を放っていて、ここからもう、普通の都市型サウナとは違う世界が始まっているのが分かります。
浴室の中央には、八角形の水風呂が2つ並んでいます。深さも見た目以上にあり、その水面には「SAUNA BUG」のネオンが揺らぎながら反射していて、水風呂に入る前から視覚体験として完成している。床はあえて素材感を活かした剥き出しの仕上げになっていて、足裏から伝わる感触までもが空間に溶け込んでいます。
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そして、壁面に光る「SAUNA BUG」ネオンのすぐ下に広がっているのが、畳敷きの内気浴スペース。剥き出しの床から一転して柔らかな畳が敷かれていて、サウナと水風呂を経た身体が、自然と吸い込まれていく動線になっています。
水風呂を出てすぐ畳の上に倒れ込める、この動線設計が個人的にはたまらなかったです。
天井を見上げると、意図的に張り巡らされた配管が走り、その間からフィラメント電球がぽつぽつと吊り下がっています。

これらのライトはなんとフィラメント一つひとつ個別に明度を調整できる仕様で、空間に奥行きと揺らぎを生んでいます。サイバーパンクの残光と和の静けさが融合した、と公式が表現する世界観は、まさにこの浴室全体の設計に集約されている印象でした。
ベトナムから取り寄せた提灯と、和を再構築するネオジャパネスク
館内の演出で印象に残ったのが、天井から吊り下がっている提灯の存在です。

赤い大型の提灯と、青地に鶴や花が描かれた色鮮やかな提灯。聞くところによると、これらはベトナムから取り寄せたものだそうです。日本の伝統的な提灯ではなく、あえて異国のテクスチャを持つランプを使うことで、和の文脈を一度バラして再構築する。SAUNA BUGが掲げる「ネオジャパネスク」という世界観の核を担っているアイテムです。

赤い提灯が天井全体を染め上げ、青の提灯がそこに差し色として浮かぶ。フィラメント電球の暖色と、LEDネオンの赤、そして提灯の混色が重なり合うことで、館内全体が「現実とフィクションの境界」のような色彩設計になっていました。
細部までこだわっているのは話を聞いてなんとなく分かっていたのですが、提灯1個まで意味を持たせて配置していると知って、もう脱帽でした。
浴室の奥に広がる、内気浴スペースとシャワー室
浴室の奥には、培養室を思わせる内気浴スペースが用意されています。光と音が空間全体を覆っていて、椅子に身を委ねるだけで没入感がじわじわ広がっていく、SAUNA BUGの世界観を体内に取り込むためのゾーンです(詳細は後ほどの内気浴セクションでお伝えします)。
そして、もう一つ触れておきたいのがシャワー室。
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正直、シャワー室まで世界観を貫くサウナ施設はそう多くありません。SAUNA BUGのシャワー室は、深いブルーの床と壁、剥き出しの配管、そして1灯のフィラメント電球で構成された、独立した小宇宙のような空間でした。シャワーを浴びるという日常動作の中にも、「バグる」体験の余韻が滲んでいる。こういう細部の作り込みが、SAUNA BUGの強度を支えているのだと感じました。
サウナ室|日本最大級クラスの薪ストーブが鎮座する没入型蒸気空間
SAUNA BUGの心臓部となるのが、収容33人の薪ストーブスチームサウナです。
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メディアプレビューでまずサウナ室に入って、思わず立ち止まったのが薪ストーブの存在感でした。日本最大級クラスといわれるサイズで、写真で見るのと実物を目の前にするのとでは、まったく印象が違います。
これだけのストーブを室内に収めるために、空間そのものを設計したのだろうな、と一目で分かる構造です。
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ストーブを取り囲むのは、特注のストーブガード。意匠性と機能性を兼ね備えた、唯一無二の造形になっていて、サウナ室の中心にオブジェのように鎮座している佇まいが印象的でした。
天井を見上げると、意図的に張り巡らされた配管が走り、新技術によって実現したLEDネオンサインが赤く光っています。サイバーパンクの残光と和の静けさが融合した、と公式が表現する世界観は、サウナ室に一歩入った瞬間から伝わってきます。普段のサウナ室とは明らかに違う空気感がありました。
天井に張り巡らされた配管、てっきり機能的なものかと思いきや、実は空間演出のためだけのものだそう、、ここまでやるのかと脱帽でした。
初代iPhoneの研磨を担った職人が仕上げたスチームジェネレーター
サウナ室には、madsaunist製の特注スチームジェネレーターが存在感を放ちながら鎮座しています。

なんとこれ、初代iPhoneの研磨を担った職人が手がけたという代物。サウナ用の機材という枠を超えて、もはや工業デザインの作品として成立している質感でした。鏡面のように磨かれた表面と、剥き出しのままの構造美が同居していて、サウナ室の中で目を引きます。
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ケンズメタルワーク製の薪ストーブが生み出す圧倒的な熱量と、このスチームジェネレーターによる繊細な温湿度コントロール。この2つが組み合わさることで、SAUNA BUGの基礎体感となる「熱々潤々で呼吸がしやすい」熱環境が作られているのだと、運営の方からお話を聞きました。
熱源・薪・温湿度コントロールへの本気の作り込み
そしてここからが、サウナ好きには痺れる話でした。サウナ室の熱源は、日本にわずか2機しかないという特注の薪ストーブ。薪は滋賀県から仕入れたものを使っていて、含水率まで管理されているとのこと。
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温度設定は85度〜90度。数字だけ聞くと「思ったより低め?」と感じるかもしれませんが、ここに「熱圧を感じるサウナ室」というコンセプトが組み込まれています。madsaunist特製のスチームジェネレーターで過熱水蒸気を発生させ、湿度を高くキープすることで、温度以上の体感を生み出している設計です。
さらに、空気の循環を強制的に管理しており、0%から100%まで1%単位で調整できる仕組みになっているそうです。気候に合わせて毎日セッティングを変えていくスタイルで、テントサウナで長年やってきた代表の船屋隼氏ならではのノウハウが詰め込まれています。
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薪の含水率、ストーブの輻射熱、薪の組み方のセッティング、そして温度と湿度のコントロール。これらを総合的に管理することで、SAUNA BUGのサウナ室は「熱々うるうるで呼吸がしやすい」と評される独自の体感を実現しています。
薪を1本ずつ管理して、空気を1%単位で調整しているなんて、ここまで作り込まれた都市型サウナ、なかなか出会えません。
水風呂|16度と8度の2種類で温冷の振れ幅を最大化
サウナ室を出ると、水風呂が2つ並んでいます。

ひとつ目は16度・収容6人のスタンダード水風呂。サウナ初心者から愛好家まで、無理なく芯から整えたい時にちょうど良い温度帯です。
ふたつ目は8度・収容6人のシングル水風呂。熱のピークに達した身体を一気にリセットしたい時に頼りになる温度です。

8度というと身構える数字ですが、SAUNA BUGの場合は直前のBUGクナイプでサウナ室の中ですでに冷水を一度浴びる動線になっていて、なおかつ身体の芯までしっかり温まった状態で水風呂に入ることになるので、思っていたよりすっと入れるはずです。
どちらも水深が80〜110cmあり、肩までしっかり浸かれる設計になっています。深さがあると熱が抜けやすいので、温冷の振れ幅を最大化したい愛好家には嬉しいポイントです。現地で水風呂を覗き込んだ時、思っていた以上に深さがあって、これはちゃんと沈み込めるなと安心しました。近くには、掛け水用の水盤も設置してありました。
BUGクナイプ|サウナ室の中で氷水を浴びる、SAUNA BUGを象徴する独自体験
ここからがSAUNA BUGの一番の見どころです。
サウナ室の中には、淡く光を湛えた冷水が、まるで泉のような存在感を放っていました。
通常のサウナでは、サウナ室を出てから水風呂に入る、というのが通常の流れ。でもSAUNA BUGには、サウナ室を出ずに、その場で氷水を浴びるという独自の体験が用意されています。それが「BUGクナイプ」です。
仕組みはシンプルで、サウナ室の中に氷を入れた木桶を持ち込み、水を汲み、そこから冷水を一気に身体に浴びる。それだけ。ただ、これがmadsaunistが提唱する独自のクナイプ思想に基づいて、SAUNA BUGの空間と熱環境に合わせて緻密に再構成されたものなのです。

何が変わるかというと、温と冷が分断されない、という点。普通のサウナだとサウナ室から水風呂への動線で一度熱が抜けますが、BUGクナイプは蒸気に包まれたまま冷水を浴びるので、温と冷が一つの流れとして身体に立ち上がる。肌は引き締まりながらも熱は途切れず奥へ届き、思考が静まり感覚が前に出る、という設計だそうです。
運営の方からこの仕組みを説明いただいた時、サウナ業界にこんな発想があったのか、と素直に唸りました。
正直、文章で説明するとなかなか伝わりづらい体験だと思います。ただこれは、SAUNA BUGの「バグる」というコンセプトを象徴する仕掛けで、ここを目的に行く価値が十分にある体験です。
内気浴|培養室を思わせる、感覚を再起動させるための空間
サウナ室と水風呂を経た身体を受け止めるのが、内気浴スペースです。
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公式が「培養室を思わせる」と表現しているのですが、実際に足を踏み入れてみて、その言葉がぴったりだなと感じました。光と音が空間全体を覆っていて、椅子に身を委ねるだけで、外気浴では得られないタイプの没入感がじわじわ広がっていく。サウナ室と地続きで世界観が貫かれていて、ここで身体を冷やしている時間そのものが、体験の一部として設計されているのが分かります。
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SAUNA BUGは外気浴のない都市型サウナですが、この内気浴空間自体が「クールダウンする場」ではなく「感覚を再起動する装置」として作られている。一般的な施設の内気浴とは、根本的に違う場所だなと感じました。
館内設備でもう一つ触れておきたいのが、培養室を思わせる内気浴スペースとはまた別に用意されている「ネオジャパネスクな休憩空間」です。

枕に頭を預けながら、光と、言葉では表現しきれないサウンドに包まれることで、現実と非現実の境界が少しずつ曖昧になっていくような感覚に引き込まれます。
男性専用ながらレディースデイの定期開催も予定
男性専用施設ながら、レディースデイの定期開催が予定されています。今後は女性サウナーもSAUNA BUGを体験できるタイミングが増えていく流れなので、気になっている女性の方はSNSや公式LINEで情報をチェックしておくのがおすすめです。

予約は公式LINEの友達追加から行う完全予約制。カード・電子決済対応なので、現金を持ち歩かなくても問題ありません。アメニティやドライヤー、休憩スペースなどの詳細は、グランドオープン後に改めて利用してきた際にアップデートしていく予定です。
メディアプレビュー収録|SAUNA BUGをつくった3人が語った「バグる」の正体
メディアプレビュー当日、SAUNA BUGを立ち上げた中心メンバー3人によるトークセッションが行われました。
登壇したのは、運営代表の船屋隼氏、総合演出を担当したmadsaunistのUKさん、そして戦略・マーケティングを担うmadsaunistのYASさん。MCを務めたのは、愛知県豊田市出身のタレント・ラジオDJで、WE LOVE とよたサポーターズにも就任している中元大介氏でした。

地元出身のサウナ好きでもある中元氏が、3人から本音を引き出していくスタイル。それぞれの言葉から、SAUNA BUGがどんな思想と技術の上に組み立てられているのかが、はっきりと見えてきました。
船屋隼氏|「サクラダファミリアのように、今後も進化していく」
最初に語ってくれたのは、SAUNA BUGの運営代表である船屋隼氏でした。

構想から一年半。SAUNA BUGはまだ完成形ではなく、サクラダファミリアのように今後も進化を続けていく場所なのだ、と。グランドオープンを迎えた今もなお「完成」と捉えていないという言葉に、施設に対する本気度がにじんでいました。
立ち上げのきっかけは、madsaunistの存在だったそうです。船屋氏にとってmadsaunistはまさに師匠のような存在で、繋がりはおよそ3年。
「もう一店舗やりたい」と船屋氏が考えていたタイミングで、ちょうど総合演出のUKさんと一緒に何かをやりたいという話が浮上した。そこから、SAUNA BUGはゼロから動き出していったといいます。
1店舗目のSauna Base SHIFUKUが川サウナだからこそ、2店舗目をまったく違う方向に振り切れたのかもしれないですね。
総合演出UKさん|「ととのわせる気はない。感覚をゼロに戻す」
次に話してくれたのが、SAUNA BUGの総合演出を担当したmadsaunistのUKさんです。

UKさんは、上海万国博覧会で史上最年少のJapan Industry Pavilion専属舞台監督を務めた経歴を持つショー・デザイナー。エンタメ業界での演出技術と、サウナへの深い知見を掛け合わせて、これまでにないサウナ体験を生み出し続けているクリエイターです。
UKさんが最初に強調していたのが「イマーシブさ」と「没入型」というキーワードでした。視覚と聴覚を全方位から包み込む、ととのわせる気はない、ととのいだけが正解ではない、感覚を一度ゼロに戻す、というのがSAUNA BUGの設計思想だと語ってくれました。

印象に残ったのが、空間演出に使われているフィラメント電球の話。実は、ライトの一つひとつを個別に明るさ調整できる仕組みになっていて、明度を変えることで奥行き感を出しているそうです。サウナ室の中で過ごす時間ごとに、光の表情が静かに変わっていく構成になっています。
そして、SAUNA BUGを象徴する仕掛けが、サウナ室の中にあるBUGクナイプです。

UKさんいわく、ここで表現したかったのは「水感」「泉感」だといいます。本格的にBUGクナイプを浴びる前に、まずは中をのぞいて、手で水をサワサワとさわってほしい。それだけで、これからどんなイマーシブな体験が始まるのかが、肌で伝わってくるはずだ、と。
もう一つこだわっているのが「フェイクの中に本物を入れる」という設計思想です。
たとえば、クナイプの足元に敷かれている石畳。これ、実は本物の石を使っています。タイル風の意匠の中に、不均一な質感を持つ本物の石をあえて混ぜることで、空間全体に「揺らぎ」が生まれる。SAUNA BUGの世界観は黒一色で統一されているように見えますが、その黒の中にふんだんに光と本物の素材を仕込むことで、奥行きが立ち上がる仕掛けです。
BUGクナイプの前に「まず手で水をさわってみてほしい」という言葉、現地で聞いた時に「ああ、BUGクナイプはここから始まっているんだな」と腑に落ちました。
戦略・マーケティング担当YASさん|「アートとしてのサウナ、そして施設への愛が方向性を決める」
3人目に話してくれたのが、madsaunistで戦略とマーケティングを担うYASさんです。

YASさんはアステラス製薬、Deloitte、EY Parthenonを経て独立した戦略コンサルタント・マーケターで、フィンランド大使館公認のFinland Sauna Ambassadorという肩書きも持つ方。サウナの世界をビジネスとカルチャーの両面から俯瞰できる、稀有なポジションのキーパーソンです。
そんなYASさんが切り出したのは、サウナの「評価軸」の話でした。

サウナの市場には、きれい、シンプル、といった分かりやすい言葉でしか表現されない評価軸がある。でも、本当に価値のあるサウナ体験は、なかなか言語化できない領域にあるはず、と。
YASさんの中でしっくりくる感覚としては、サウナはむしろアートの世界に近い。だからこそ、SAUNA BUGはアートとして評価してもらえる施設を目指している、と語ってくれました。
「お金をかければ良いサウナが作れる」からの脱却
ここからの話が、個人的に一番刺さりました。
近年のサウナ業界には、、お金をかければ良いサウナが作れる、という空気が少なからずあるのではないか。設備にどれだけ投資できるか、温度をどこまで上げられるか、水風呂の数を増やせるか。資本の規模で「サウナの良さ」が決まってしまう構造に対して、SAUNA BUGはアンチテーゼを掲げているという話でした。
だからこそ、サウナをアートとして位置付けることに挑戦したかった、と。
アートの世界には、お金の物差しでは測れない価値がある。サウナにも、本来そういう領域があるはず。SAUNA BUGは、その仮説を空間として立ち上げる挑戦だ、というのがYASさんの言葉でした。
「いいサウナ=設備が豪華なサウナ」って、確かに、いつの間にか暗黙のルールになってる気がします、、それに真正面から問いを投げる姿勢、シビれました。
SaunoAから聞いてみた、SAUNA BUGの今後の方向性
ここで、私からもYASさんに直接質問をぶつけてみました。
「資本主義的な尺度なら、サウナ室や水風呂の数を増やす、温度を上げる、設備をアップグレードする、といった方向で進化が見えてきます。でもSAUNA BUGは、その軸では進化しないはずですよね。だとしたら、SAUNA BUGが今後目指す方向性は、どんなものになるんでしょうか?」
YASさんの答えは、想像以上にシンプルでした。
最終的には、オーナーである船屋さんのこの施設への愛、そしてお客さんのことをどれだけ考えられるか。そこから方向性は見えてくるもの、と。
設備の物量や温度といった数値化できる軸ではなく、船屋さんがSAUNA BUGに注ぐ愛情の深さと、お客さんへの想像力。それがSAUNA BUGの進化を決めていく。
そして、こう付け加えてくれました。「自分たちとしても、これは一つの挑戦だと思っている」と。
良い施設とはなんなのかを徹底的に考え抜いてきたからこそ、スッと出てきた答えなんだなと、聞いていて納得しました。

船屋氏からのメッセージ|「誰が来てもバグれる施設に」
トークセッションの最後に、もう一度、運営代表の船屋氏からメッセージがありました。

ヴィジュアルだけ見ると、サウナ初心者には少し入りにくい雰囲気に感じるかもしれない。でも、SAUNA BUGは初心者の方が来ても楽しめるように、しっかりと作り込んでいる。誰が来てもバグれる施設として、楽しみにしてくれたら嬉しい、と。
船屋氏は前職で川崎重工業に在籍し、ボーイング機などの航空機製造に携わっていた方です。コロナ禍を機にキャリアを見つめ直し、情熱を注げるサウナ事業での起業を決意。Sauna Base SHIFUKUを開業した時点で「豊田の街を盛り上げる」という想いを公言していて、今回のSAUNA BUGはその想いの2店舗目にあたります。

豊田市はもともとサウナ専門施設がゼロだったエリア。そこに、本邦初のイマーシブサウナという最先端のコンセプト施設を持ち込むのだから、街への影響もきっと大きいはずです。
最後に船屋氏は、こう締めくくっていました。
「イマーシブだからこそ、サウナのセッティングの幅を増やした。誰が来てもバグれる、そんな場所をつくりたい」と。
施設のヴィジュアルから受ける尖った印象とは裏腹に、「誰が来ても楽しめる場所にしたい」というスタンス。このギャップが、SAUNA BUGの懐の深さだと感じました。
まとめ|「ととのう」の先を本気で探しているなら行くべき1軒
ここまでSAUNA BUGについて、設備からコンセプトまで詳しくお伝えしてきました。
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日本最大級クラスの薪ストーブ、サウナ室内で氷水を浴びる「BUGクナイプ」、初代iPhoneの研磨職人が仕上げたスチームジェネレーター、培養室を思わせる内気浴スペース、そしてホログラム×ネオン×防水畳のネオジャパネスクな休憩空間。一つひとつの設備に、madsaunistの「バグらせる」という設計思想と、川崎重工業出身というエンジニアバックボーンを持つ船屋氏の作り込みが、しっかりと貫かれている施設でした。

熱源は日本に2機しかない特注の薪ストーブ。薪は滋賀県から仕入れ、含水率まで管理。空気の循環は1%単位で調整。ここまでセッティングに本気で向き合っている都市型サウナは、なかなか出会えません。
正直、近年のサウナ業界は「ととのう」という言葉が広がりすぎて、どこもどこか似たような体験になりつつある感覚もありました。そんな中で、ここまで明確な意思を持って「ととのう」の枠組みそのものを問い直そうとする施設は、本当に貴重です。
ただ気持ちよかった、ととのった、では終わらない。サウナ室を出たあと、世界が少しだけ違って見えてしまったら、それはSAUNA BUGが残した痕跡なのかもしれません。
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YASさんが語っていた「写真より超えていける、現場に足を運んでみないと体験できない施設」という言葉。SAUNA BUGはまさにその通りの場所で、この記事でどれだけ詳しくお伝えしても、伝えきれない強度が確かにあります。
サウナのマンネリ化を感じている方、本気で気持ちよくなれる場所を探している方、コンセプトサウナの最先端を体感したい方、madsaunistが手がける空間に興味がある方には、間違いなくおすすめできる一軒です。豊田市・名古屋エリアのサウナ巡りに、間違いなく外せない目的地が加わりました。
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私自身も、グランドオープン後にあらためてじっくり利用しに行こうと思っています。「サクラダファミリアのように進化していく」と船屋氏が語った、これからのSAUNA BUGの変化も含めて、追いかけていきたい施設です。
気になった方は、まず公式LINEの友達追加から始めてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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